WGPデラックス 横浜会場 決勝戦レポート

WGPデラックス 横浜会場 決勝戦レポート

9月18日(日)、横浜最強チームの栄冠を賭けたトリオ大会「WGPデラックス横浜会場」が開催された。
みなとみらい駅周辺はあいにくの雨模様だったが、会場のパシフィコ横浜は強豪たちの熱気に包まれていた。会場に集結したファイターは、188チーム564名。名古屋会場と同じく2つのブロックに分けられ、各ブロックの優勝チームが日本一を決める「デラックス」への出場権利を獲得する。

決勝トーナメントのデッキ分布

予選4回戦を突破し、決勝トーナメントに残った各ブロック8チームの使用デッキ(ライドライン)は、以下のようになった。

Aブロック
《天輪聖竜 ニルヴァーナ》3名
《ドラゴニック・オーバーロード》3名
《グラビディア・ネルトリンガー》3名
《知恵の泉 エバ》2名
《銀河英勇 ユナイト・ディアノス》2名
《幽遠なる夜に タマユラ》1名
《ディアブロス “暴虐”ブルース》1名
《重力の支配者 バロウマグネス》1名
《頂の天帝 バスティオン》1名
《ユースベルク“天墜黎騎”》1名
《ユースベルク“破天黎騎”》1名
《旗艦竜 フラッグバーグ・ドラゴン》1名
《極光戦姫 セラス・ホワイト》1名
《Astesice カイリ》1名
《夢に向かって一番乗り! ミチュ》1名
《IridescencePalette ハーゼリット》1名

Bブロック
《天輪聖竜 ニルヴァーナ》4名
《グラビディア・ネルトリンガー》3名
《ドラゴニック・オーバーロード》2名
《ディアブロス “暴虐”ブルース》2名
《頂の天帝 バスティオン》2名
《知恵の泉 エバ》2名
《重力の支配者 バロウマグネス》1名
《旗艦竜 フラッグバーグ・ドラゴン》1名
《屍海の降霊術師 グレイヴ゠ゾルガ》1名
《絆の花咲く楽団長 リアノーン》1名
《極光戦姫 セラス・ホワイト》1名
《柩機の主神 オルフィスト・レギス》1名
《Astesice カイリ》1名
《IridescencePalette ハーゼリット》1名
《神の光を賜り天国を開く者 ウリエル》1名

リリカルブースター第3弾「リリカルモナステリオ ~なつのおもいでっ!~」発売直後の名古屋会場では、強化された《Astesice カイリ》デッキが活躍していたが、横浜会場では研究が進んでおり、新たに《夢に向かって一番乗り! ミチュ》《IridescencePalette ハーゼリット》のデッキが予選突破チームに採用されていた。
予選では《幻耀の魔導姫 ルーテシア》や《#Make_A_Trend!! キョウカ》のデッキも好成績を残しており、今後の研究次第では環境に食い込む可能性があるだろう。

また、決勝進出デッキには《ユースベルク“天墜黎騎”》《絆の花咲く楽団長 リアノーン》を採用したデッキも見受けられた。いずれもペルソナライドを強く意識した構築で、4ターン目以降の攻撃力の高さが持ち味だ。
《ユースベルク“天墜黎騎”》は、レヴォルドレス後に再ライドするユニットを《天墜黎騎》にすることで、次のターンにもペルソナライドしやすいのがポイント。
《絆の花咲く楽団長 リアノーン》は、プラント・トークンをリアガードに展開する構築にすることで、3ターン目の盤面展開を《満開の大行進 リアノーン》に頼る必要がない点が秀逸なデッキだった。
WGPデラックスでは予選通過チームの決定に「ライドライン選抜」が採用されているため、グレード3の選択が影響を与えることもあるだろう。

決勝戦レポート

決勝トーナメントを勝ち進み、決勝に残ったのは以下の4チーム。

Aブロック決勝戦
チーム名「gamer’sDogma」デッキレシピ
先鋒「こーや」選手(《ユースベルク“天墜黎騎”》)
中堅「ぱりおじ」選手(《夢に向かって一番乗り! ミチュ》)
大将「めめめ」選手(《グラビディア・ネルトリンガー》)
VS
チーム名「トリぬスタ」 デッキレシピ
先鋒「ちょろしか」選手(《グラビディア・ネルトリンガー》)
中堅「あお」選手(《天輪聖竜 ニルヴァーナ》)
大将「ぬっきぃ」選手(《頂の天帝 バスティオン》)

Bブロック決勝戦
チーム名「松田Ryuto」デッキレシピ
先鋒「マゼルベイン植田」選手(《グラビディア・ネルトリンガー》)
中堅「Ryuto(リュート)」選手(《ドラゴニック・オーバーロード》)
大将「ソウルディーラー松本」選手(《重力の支配者 バロウマグネス》)
VS
チーム名「南極に行きたいな」 デッキレシピ
先鋒「マッカパッカ」選手(《知恵の泉 エバ》)
中堅「ゾン」選手(《ドラゴニック・オーバーロード》)
大将「ヨク」選手(《ディアブロス “暴虐”ブルース》)

今回は、Aブロックの中堅戦「ぱりおじ」選手と「あお」選手の対戦をレポートする。

先攻の「あお」選手のデッキは、今回の決勝トーナメントで一番人気の《天輪聖竜 ニルヴァーナ》。
対する「ぱりおじ」選手のデッキは《夢に向かって一番乗り! ミチュ》。準決勝でも《天輪聖竜 ニルヴァーナ》と対戦しており、同系デッキとの連戦となった。

ファイトが大きく動いたのは、先攻2ターン目。
先攻の「あお」選手は、ダメージ1対0の状況でまずは《焔の巫女 レイユ》にライド。
山札から《トリクスタ》をコールし、手札から《ヴェルリーナ・アルクス》にオーバードレス!
《アルクス》の能力でドローすると、手札から《焔の巫女 アメリア》を《アルクス》の後列にコール、さらに反対の前列には《ヴェルリーナ》をコール。
一気にアタックの態勢を整え、速攻の構えだ。

まずはヴァンガードの《レイユ》で、「ぱりおじ」選手の《ハッピーショッピング! ミチュ》にアタック。
「ぱりおじ」選手はノーガードを宣言、ドライブチェックは……クリティカルトリガー!
ダメージトリガーはめくれず、ダメージは1対2。
さらにトリガーで強化した《ヴェルリーナ》、ブーストした《アルクス》のアタックもノーガードで通した「ぱりおじ」選手、このターンで一気に4ダメージを受けてしまった。

後攻2ターン目、「ぱりおじ」選手は《キラキラなサマー! ミチュ》にライドし、でキーカードを探すも不発。
ならばと、前のターンにセットしたオーダー《準備は万端!》を使って砲弾オーダー《花の祝砲》を出そうとすると、ソウルチャージはなんと超トリガー。
ともあれ砲弾はセットされたので、ライドコストでドロップに置いた《はにかみの歌声 ノクノ》をコールし、《花の祝砲》でドローする「ぱりおじ」選手。
盤面は、ヴァンガードのG2《ミチュ》と、前のターンに縦に並べるようにコールした《透き通るキラメキ アウラ》2体のライン。
まずはヴァンガードで《アルクス》にアタックする「ぱりおじ」選手、ここはいったんアタッカーを減らす作戦だ。
「あお」選手は、少し考えてノーガード。
ここでヒールトリガーが欲しいところだが、ドライブチェックは《サリーアルボイス ヒルベルタ》、クリティカルトリガーだ。
クリティカルがめくれたのを見た「ぱりおじ」選手は、強化した《アウラ》でヴァンガードにアタック。しかし、ここも「あお」選手はガード。ダメージは1対4、「あお」選手が優勢のまま、ターン終了。

このタイミングで、隣の先鋒戦が決着!
チーム「トリぬすた」のメンバー「ちょろしか」選手が1本先取し、勢いに乗る「あお」選手。
先攻3ターン目、まずは《天輪聖竜 ニルヴァーナ》にライドし、《レイユ》の能力で《ヴェルリーナ》を手札へ。
《天輪聖竜 ニルヴァーナ》の能力ででドロップから《トリクスタ》を空いた前列にコールして、このターンはオーバードレスせず、後列の《アメリア》と位置を入れ替えてバトルを宣言。
まずは、前列の《ヴェルリーナ》でアタック。
ここでトリガーを引ければこのターンの守りが楽になる「ぱりおじ」選手、ノーガードを宣言するも、トリガーは出ず。
続く《ニルヴァーナ》、《アメリア》のアタックはガードしたが、ダメージは1対5と危ない状況だ。

苦しい展開が続く「ぱりおじ」選手の後攻3ターン目。
まずは切り札の《夢に向かって一番乗り! ミチュ》にライド!ライドのコストにはG3《ミチュ》を使っており、ガードを残してあと1ターンを何とか生き残ろうという意志が見える。
「ぱりおじ」選手は《ミチュ》の能力でカードを引き、手札から《太陽より輝いて ヴィーネ》をコール。
さらに《花の祝砲》を起動し、《ミチュ》の砲弾能力をパワー強化に変更した。

「ぱりおじ」選手は《ミチュ》でヴァンガードにアタック!そして変更した砲弾能力で、後列の《ノクノ》とリアガードの《アウラ》2体をパワーアップ!
「あお」選手はノーガード、ドライブチェックでトリガーは……なし!
「あお」選手のダメージチェックはクリティカルトリガー、ヴァンガードを強化して守りを固める。
「ぱりおじ」選手は《ノクノ》の能力を使用し、ヴァンガードの《ミチュ》と位置入れ替えて追撃の構え。

次のアタックは、リアガードの《アウラ》。パワー32000で、ヴァンガードにアタック!しかし「あお」選手は冷静に、手札1枚でガード!

ヴァンガードに移動した《ノクノ》はパワーが18000でヴァンガードには届かないので、ここはリアガードの《ヴェルリーナ》にアタック。このドライブチェックはG3《ミチュ》。

残るリアガードの《ヴィーネ》のアタック時、能力でドロップのオーダーを山札に戻してパワー23000。ヴァンガードへのアタックを、「あお」選手はノーガード。ダメージ5対3で、ターン終了。

先攻4ターン目。
「あお」選手は《天輪真竜 マハーニルヴァーナ》にライド!
《マハーニルヴァーナ》の能力でドロップの《バーニングフレイル・ドラゴン》を、さらに手札から《トリクスタ》をコールした「あお」選手。前列に並んだ2体の《トリクスタ》を、《ヴェルリーナ》と《ヴェルリーナ・エスペラルイデア》に次々にオーバードレス!
《エスペラルイデア》のドレス元は《トリクスタ》3枚を含む合計6枚に。

戦線を整えた「あお」選手、まずは《ヴェルリーナ》で《ヴィーネ》を退却させながらアタック!
「ぱりおじ」選手は手札と相手のパワーとアタック回数を計算した結果……ヒールトリガーに賭けて、このアタックにノーガードを宣言。

6枚目のダメージチェックは……《ノクノ》!トリガーなし!

序盤からの勢いそのままに、先鋒戦に続いて「あお」選手が勝利した!

残る大将戦は、お互いにヒールトリガーをめくり合う長期戦となった。
最後は「gamer’sDogma」の「めめめ」選手が粘り勝ち、一矢報いるも戦績は2対1!
先鋒戦と中堅戦を制したチーム「トリぬスタ」が、横浜会場のブロック優勝を決めたのだった。

「WGPデラックス」は、この後10月9日の大阪会場、そして11月26日の東京会場と続いていく。
大阪会場は、9月30日に発売するブースターパック第7弾「烈火翠嵐」が出たばかりの環境となる。
新たなカードたちが参戦し、大会環境は大きく動いていくことだろう。
次の環境ではどんなデッキが台頭し、優勝するのか……激闘の秋、熱いファイトを見逃すな!

(文=神田秀人)

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