10周年記念 ヴァンガード WGP 広島会場 地区大会 決勝戦レポート

10周年記念 ヴァンガード WGP 広島会場 地区大会 決勝戦レポート

2022年2月13日(日)、広島で開催された「カードファイト!! ヴァンガード overDress」の大型ファイトイベント「10周年記念 ヴァンガード WGP 広島会場」!
2月25日(金)発売の新セット『リリカルモナステリオ ~新学期はじまるよ!~』発売直前のスタンダードは、昨年末発売の『覚醒する天輪』環境が成熟した環境といった趣。
人気デッキの傾向は福岡会場と大きく変化はないが、広島会場では《樹角獣帝 マグノリア・エルダー》を軸としたデッキの活躍が目立った。ベスト8の時点で4名が《ニルヴァーナ》《ブルース》《バロウマグネス》《ネルトリンガー》という群雄割拠の中、残る4名が《マグノリア》軸を使用していた。

決勝戦に残ったのも、なんと《マグノリア》軸の2名。準決勝で《バロウマグネス》軸との対戦を制した「saj」選手と、《ニルヴァーナ》軸との対戦に勝利した「サイバ」選手。
ライドラインもお互いに《樹角獣》を選択した、いわば正統派の《マグノリア》のミラーマッチとなった。

広島会場の決勝戦は、同系デッキ対戦。

広島会場 決勝戦レポート

「ヴァンガード」の新たなレギュレーションであるスタンダードのルールには、いわゆるライド事故を防止する「ライドデッキ」が存在する。ファイターはG0からG3のカードをメインデッキとは別に用意し、毎ターンその中からライドできるようになった。
そのため、お互いほぼ確実に、切り札のG3までスムーズにライドを進めることができるのだ。

先攻は「saj」選手。
先攻2ターン目に《樹角獣 カリス》の能力でコールしたのは《プラナプリベント・ドラゴン》。
パワーは届かないが、前列コールしてアタックしたのが功を奏す。フロントトリガーを引き当て、パワーアップした《プラナプリベント》で追撃して合計2ダメージを与える。ダメージは1対2。

後攻2ターン目の「サイバ」選手。《カリス》の能力でコールしたのは、こちらも《プラナプリベント・ドラゴン》。
こちらもトリガーを期待してヴァンガードからアタックするが、ここで「saj」選手はダメージトリガー。
リアガードを強化されたため、やむなく「サイバ」選手はダメージ2対2でターン終了。

「saj」選手の先攻3ターン目。《樹角獣王 マグノリア》にライドし、《樹角獣 ラティス》の能力でコールしたのは強力なアタッカー《蒼砲竜 インレットパルス・ドラゴン》!

《旗艦竜 フラッグバーグ・ドラゴン》を参照する能力は使えないが、4回以上アタックしたターンに使える能力が強力な人気ユニット。

後列に《樹角獣 ギュノスラ》をコールして、4回アタックの態勢を整える「saj」選手。
先のターンで生き残った《プラナプリベント》で「サイバ」選手の《プラナプリベント》を倒し、《マグノリア》でアタック。
クリティカルトリガーを引き当て、これでダメージ2対4。
トリガーで強化した《ギュノスラ》をさらに強化しつつ後列からアタック可能にし、《ギュノスラ》の能力で《インレットパルス》のパワーを+25000!

自身のパワー分、味方を強化するG2アタッカー。能力を使う前にトリガーでパワーアップすると、超強力!

怒涛の猛攻を前に、しかし「サイバ」選手は一歩も引かない。《マグノリア》のアタックでドロートリガーを引いていたのが功を奏し、手札1枚ずつでガード。このターンはダメージ2対4のまましのぎ切った。

「サイバ」選手の後攻3ターン目。
《マグノリア》にライドし《ラティス》の能力でコールしたのは、またも《プラナプリベント》……!
手札から2体の《インレットパルス》と、後列に《樹角獣 エンピックス》をアタッカーとしてコールし、果敢に攻め込む。

後列にいるとパワーアップするG2アタッカー!後列からアタックする《マグノリア》軸では安定感のある戦力。

《マグノリア》のアタックでドロートリガーを引き当て、Rの《インレットパルス》を強化する「サイバ」選手だが、「saj」選手はダメージトリガーでVの《マグノリア》を強化。
「サイバ」選手はさらに3回アタックを繰り出すも、ダメージトリガーの影響で攻めきれない。
ダメージは4対4、《インレットパルス》の能力を使って、手札9枚でターンを返す「サイバ」選手。

先攻4ターン目。「saj」選手はG4《樹角獣帝 マグノリア・エルダー》にライド!
さらに手札から《ギュノスラ》を追加でコールし、二段階のパワーアップが可能な戦線に。

1体目の《ギュノスラ》から2体目の《ギュノスラ》のパワーを渡せば、2体目の《ギュノスラ》でもう1体の味方を大幅強化!守り切るには完全ガードが複数欲しいところだが……。

序盤に2体の完全ガードをコールした「サイバ」選手、9枚の手札の中にもう1枚の完全ガードを握っているものの、トリプルドライブの《マグノリア・エルダー》に加えて、パワーが上がる《ギュノスラ》2体を含めたアタックを止めるには、どこかでトリガーを引いて生き残るしかない。

ダメージは4。しかし強気で《マグノリア・エルダー》のアタックにノーガードを宣言した「サイバ」選手。
しかしそこに、絶好のクリティカルトリガーを引き当てる「saj」選手!

序盤からトリガーに恵まれていた「saj」選手の、ここ一番のクリティカル!タイミングは完璧だ。

ヒールトリガーと超トリガーを引いて耐えたい「サイバ」選手。ダメージトリガーをチェックする。

1枚目……トリガーなし。

そして運命の2枚目……フロントトリガー!

お互いに激戦を戦い抜いた伯仲の同系対戦、最後に勝利の女神は「saj」選手に微笑んだ!

(文=神田秀人)

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