10周年記念 ヴァンガード WGP 金沢会場 地区大会 決勝戦レポート

10周年記念 ヴァンガード WGP 金沢会場 地区大会 決勝戦レポート

「カードファイト!! ヴァンガード overDress」の舞台となった“加賀之国”こと、金沢。
2022年3月27日(日)、大型ファイトイベント「10周年記念 ヴァンガード WGP 金沢会場」が開催された。前夜には雨がちらつく天候だったが、イベント当日は快晴!絶好のヴァンガード日和の中、戦いの火蓋が切られた。
今回は、最新ブースターパック第5弾『群雄凱旋』の発売を翌週の4月1日(金)に控えた大会。『リリカルモナステリオ ~新学期はじまるよ!~』までのカードプールにおいて、クライマックスとも言える環境での戦いとなった。

強力な“G4”切り札を擁し、リアガードを展開してアタックする《マグノリア》や《バスティオン》などのアグレッシブな戦略のデッキ。
それに対抗する除去能力を持つ《極光戦姫》や《ネルトリンガー》など、長期戦を見据えたデッキ。
さらにそれらに対抗する、動き出しの早い《バロウマグネス》や《ニルヴァーナ》などのデッキ。
比較的多く使用されるデッキだけでも様々な戦略が存在するが、さらに《カイリ》や《ゾルガ》、《フラッグバーグ》などのデッキが勝ち上がってくる地区もあり、研究が進むにつれて多種多様なデッキが活躍するようになったのが、この時点での環境の特徴だ。

そして迎えた金沢会場。
決勝トーナメントに進出した8名のデッキは、《ブルース》3名、《バスティオン》2名、そして《ニルヴァーナ》《マグノリア》《極光戦姫》が1名ずつと、“G4”切り札を擁するデッキが並んだ。メタが一周して、再び“G4”が勝ち上がったといった印象だ。

“加賀之国”に集結した「チーム・ブラックアウト」の面々を思わせる切り札たち!

強力な切り札とデッキ、そして練りこまれたプレイングがぶつかり合うトーナメントを勝ち上がり、決勝戦に駒を進めたのは……。
《ブルース》デッキを使う「さえ」選手、そして《バスティオン》デッキを使う「ぽっきー」選手!

金沢会場決勝戦レポート

「ヴァンガード」の新たなレギュレーションであるスタンダードのルールには、いわゆるライド事故を防止する「ライドデッキ」が存在する。ファイターはG0からG3のカードをメインデッキとは別に用意し、毎ターンその中からライドできるようになった。
先攻の「さえ」選手は《ディアブロス “悪童”スティーブ》《ディアブロス “悪童”スティーブ》にライド。
後攻の「ぽっきー」選手は《天剣の騎士 フォート》《天槍の騎士 ルクス》にライド。
お互いに3~4ターン目から一気に攻め込むデッキのため、序盤は最低限のリアガードをコールしてアタックしていく。

後攻3ターン目。「ぽっきー」選手はG3《頂の天帝 バスティオン》にライドすると、《豪儀の天剣 オールデン》をコールし、能力で《斧鉞の騎士 ラフルク》をコールして2枚引き、先んじて猛攻の態勢を整えた。

《バスティオン》デッキの華、G3アタッカーがそろい踏み。ここから《バスティオン》の能力で連続アタックを狙いたい。

まずは《オールデン》のアタック!
ここまで積極的にガードしてダメージを0に抑えてきた「さえ」選手、ここでノーガードを選択。ダメージチェックはドロートリガー!ダメージは1対2。

ダメージトリガーで出鼻をくじかれる格好になった「ぽっきー」選手だが、《バスティオン》のアタック先は変わらずヴァンガード!
「さえ」選手はノーガードを宣言したが、ツインドライブはトリガーなし。先程のダメージトリガーに阻まれてパワーが届かず、このアタックはノーダメージ。
有効な追撃も見込めなくなった「ぽっきー」選手、このターンは《バスティオン》の能力は発動せず。
《ラフルク》でリアガードの《ディアブロスストライカー ライル》をアタックし、ダメージ1対2のままターン終了。

先攻4ターン目、ここからが「さえ」選手の《ブルース》デッキの見せ場だ。
まずはG3《ディアブロス “暴虐”ブルース》の能力で、「さえ」選手は“一気呵勢”状態に!
“G4”切り札の《ディアブロス “絶勝”ブルース》にライドすると、さらにアタッカー《高層の曲芸師 マージョリー》を2体コール!後列にはG2の《ライル》と、G1《監視するギアドーベル》をコールする。

“G4”の切り札《“絶勝”ブルース》と、“一気呵勢”状態で強力な能力を発揮するリアガードたちを展開し、強力なアタックを狙う!

まずはリアガードの《マージョリー》+《ドーベル》のアタック。「ぽっきー」選手はノーガード。ダメージ1対3。
《ドーベル》はバトル終了時に能力でソウルに入り、ヴァンガードの《“絶勝”ブルース》のパワーを+10000。
次のアタックはリアガードの《マージョリー》。能力で後列に出した《ライル》をソウルに置き、パワー+10000!しかしここは「ぽっきー」選手、手札1枚でガード。
そして「さえ」選手は《“絶勝”ブルース》でアタックを宣言!「ぽっきー」選手はノーガード。トリプルドライブでトリガーは出ず、1ダメージを受ける「ぽっきー」選手。
ダメージチェックは……《栄典の光竜神 アマルティノア》、ここでオーバートリガー!

ヴァンガードの《バスティオン》のパワーが+1億され、「さえ」選手は追加のダメージを狙えなくなった。ダメージは1対3のまま。
本来ならここでリアガードをスタンドさせて追撃を狙いたかった「さえ」選手。リアガードをアタックする選択肢もあるが、ソウルの枚数を確認し、考えた末にターンエンドを選択した。

後攻4ターン目。「ぽっきー」選手は“G4”《頂を超える剣 バスティオン・プライム》にライド!

味方のG3をスタンドさせ、さらに強化して連続アタックを狙う、強力な“G4”切り札!

まずは《ラフルク》をソウルに置いて、前列の《オールデン》のパワーを+10000。
そして手札からもう1体の《オールデン》と、後列には《ダークストレイン・ドラゴン》を2体コール!
《ダークストレイン》能力を起動し、準備万端でバトルフェイズに移行する。

G3にブーストを与える能力を持つ。《バスティオン・プライム》の能力で後列のG3もスタンドしてパワーアップすると、追撃が大幅に強化!

まずは序盤に《フォート》でコールした《天杖の癒し手 アーシェス》でブーストした《オールデン》でアタック、パワーは25000。「さえ」選手は手札のトリガー1枚でガード。
次は《ダークストレイン》のブーストを加えた《オールデン》でアタック!《ラフルク》で強化されているため、合計パワーは43000だ。「さえ」選手はノーガードを宣言するが、ここでダメージトリガーはフロント!ダメージは2対3となるが、「さえ」選手の前列ユニットはパワーが上昇し、防御力がアップした。

「ぽっきー」選手は、それでも前向きにアタックを続けるしかない。次は《ダークストレイン》でブーストした《バスティオン・プライム》のアタック、パワーは28000!
「さえ」選手はノーガード、ダメージチェックは……ヒールトリガー!

「さえ」選手は連続ダメージトリガー!

回復はしないが、ヴァンガードの防御力はさらに上昇する。ダメージは3対3。
トリガーによってパワーが33000に上がった「さえ」選手のヴァンガード。
しかし《バスティオン・プライム》が率いる騎士たちは止まらない。「ぽっきー」選手はG3のリアガードをスタンド&パワー+10000して追撃を狙う!
《オールデン》のアタックはガードした「さえ」選手だったが、もう1体の《オールデン》は《ダークストレイン》でブーストされ、合計パワーは驚異の63000!さすがにこれはノーガードを選ぶ。
しかし、ダメージトリガーは《怨恨の冥竜神 ゴルマギエルド》、オーバートリガー!

ダメージは3対3のまま、このターンは終了。

先攻5ターン目。「さえ」選手はマージョリーを後列に下げると、前列に《ブレインウォッシュ・スワラー》をコールして《パンデモニウム・タクティクス》!

ソウルチャージでパワーが上昇するG1と、4枚もソウルチャージするオーダー。相性抜群の組み合わせ!

ソウルが合計5枚追加され、13枚に。“一気呵勢”状態なので、《パンデモニウム》で前列のユニットが強化される!
ソウルチャージでも強化された《スワラー》のパワーは、この時点で43000だ。

「さえ」選手は、さらに後列に《ギアドーベル》、ヴァンガードの裏に《ディアブロスストライカー ブライアン》をコールし、《ブライアン》の能力を起動。
《パンデモニウム》と《ブライアン》で、《“絶勝”ブルース》のクリティカルは3!さらに高パワーのリアガードが並ぶ、理想の布陣が完成した。

今回はアタッカーではなく、純粋なサポート役として登場。《パンデモニウム・タクティクス》で過剰になったソウルを活用する!

まずは《ギアドーベル》でブーストした《マージョリー》が、能力で後列に下げた《マージョリー》をソウルに置いて強化しながらアタック。合計パワーは46000!
ここでパワーの確認をする「ぽっきー」選手。手札は9枚。
「さえ」選手の《スワラー》は単体でパワー53000に強化されており、ヴァンガードの《“絶勝”ブルース》はパワー28000。そして《ギアドーベル》の能力で、どこかにパワーが+10000されるはずだ。

「ぽっきー」選手はノーガードを選択、ここでダメージトリガーはクリティカル!ヴァンガードを+10000し、ダメージは3対4。
「さえ」選手は《ギアドーベル》の能力で《マージョリー》を強化し、追撃を確実に狙っていく。

「ぽっきー」選手も、ダメージトリガーで連続アタックを阻む!

「さえ」選手の猛攻は、なおも続く。
パワー53000の《スワラー》のアタックは、ダメージトリガーがあっても35000のシールドを要求する。
しかし、ここは落ち着いて《天擁竜 エンブレイス・ドラゴン》を2枚でガードする「ぽっきー」選手。残る手札は7枚。

G4がアタックされている時は、実質20000シールドとして使用可能なG3。このデッキの守りの要だ。

さらにパワー28000、クリティカル3の《“絶勝”ブルース》には完全ガードで対応していく。手札は5枚。

「さえ」選手は《“絶勝”ブルース》の能力を使って前列をスタンドし、アタック!
まずは《“絶勝”ブルース》の2度目のアタック、これは完全ガード。「ぽっきー」選手の手札は残り3枚。

《マージョリー》のアタック……ここはノーガード!ダメージトリガーは……クリティカル!
《バスティオン・プライム》のパワーが33000に強化!
ダメージは3対5。さあ、このターンをしのげるか。

《スワラー》の追撃……だが、「ぽっきー」選手はノーガードを宣言。
6枚目のダメージチェックは……《ダークストレイン・ドラゴン》。トリガーなし!

「ぽっきー」選手に残された手札は、G3が2枚とG4の《バスティオン・プライム》だった。
お互いに超強力なアタックを繰り出し合う戦いを制し、「さえ」選手が“加賀之国”での優勝を手にした!

(文=神田秀人)

優勝者インタビューへ

アフターレポートのTOPへ

ページの先頭に戻る