「10周年記念 ヴァンガード WGP 地区大会」新潟会場優勝の「トア」選手に、今回使ったデッキや大会の感想、現環境に関する考えなどのインタビューを行った。
新潟会場優勝:「トア」選手 |
――優勝おめでとうございます!まず、今のお気持ちをお聞かせください。
トア選手(以下、トア)
本当に嬉しいですね。《バロウマグネス》のデッキは出た当初からずっと使っているので、かれこれ10か月ずっと続けてるんですけど、使い続けた結果が出て、良いところまでいけました。
――「overDress」シリーズで最初に使ったのが《バロウマグネス》だったのでしょうか?
トア
厳密には、最初は《ブルース》軸の「ダークステイツ」を使っていました。でも自分的には《バロウマグネス》の方が性に合っていたので、ブースター以降はずっと《バロウマグネス》を使っていますね。
――なるほど。では今回、他のデッキを使って出場する選択肢はありましたか?
トア
自分の中では、もう《バロウマグネス》をずっと使っていこうって決めていました。
――《バロウマグネス》デッキの、現環境における立ち位置を、どう見られていますか?
トア
そうですね……純粋なカードパワーで言えば他のデッキが強い部分はもちろんあると思うんですが、《バロウマグネス》デッキの場合は《キーンリィ・ルデリィ》っていうソウルからカードを山札に戻してパワーを上げるカードがあるおかげで、長期戦にも対応できる強みがあるので、環境では悪くない立ち位置にいるかなと思います。
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トア
最速でソウルを15枚溜めるのに成功すれば、3ターン目に5回連続アタックできるのも強みですね。“G4”のデッキにも、3ターン目からしっかり動けるデッキもあったりするので、《バロウマグネス》だけが3ターン目に動けるってわけではないですけど。それでも早いターンから攻撃回数をしっかりそろえて戦えるのは《バロウマグネス》の強さだと思っています。
――まさに、決勝戦は3ターン目での決着となりましたが。
トア
スピード決着でしたね。終わった後に、対戦した「ゆうちゃん」選手と話したんですけど、《バロウマグネス》相手には速攻で行くと決めていたみたいです。次のターン、G3ライドしてトリガーをめくれれば勝ち、という想定だったと聞きました。
――「ゆうちゃん」選手の戦略には、気づいていましたか?
トア
後攻1ターン目、G1のユニットを出してアタックしてきたので気づきました。ただ、こっちはこっちでガードできる手札ではなかったので、ノーガードしかなかったんですけど。そこはつらかったですね。
こちらはG3のターンから動くプランだったので、そこは慌てず、手札は抱えておこうかなと思っていました。中途半端に攻撃してカウンターブラストを与えてしまうと、それはそれで監獄にカードを収容されてしまいかねなかったので。
――最後の、ソウルをピッタリ15枚にする動きは見事でしたね。
トア
《セルフィッシュ・エングレイヴァー》のパワーを上げて攻めようというのは、考えていました。「ゆうちゃん」選手は最初から攻めてガードが薄くなっていたので、ノーガードするだろうなという読みで。
ソウルチャージでパワーが上がる《ブレインウォッシュ・スワラー》と、《エングレイヴァー》で「高パワーで、ヒットしたらソウルが増える」って圧力をしっかりかけられたのは、今の《バロウマグネス》の強さが出せましたね。
ヒットしなければソウルが15枚に届かなかった状況だが、相手の手札を読んでソウル15枚を達成した。 |
――今日の大会で印象に残った試合は?
トア
決勝の《極光戦姫》との対戦も印象的でしたけど……本選の1回戦目、実は負けてるんですよ。
今日は本選から参加したんですが、相手の《バヴサーガラ》の方にヒールトリガーで回復されたり、温存された完全ガードで《バロウマグネス》のクリティカル2のアタックを止められたり。最後はデッキ切れで負けました。《バヴサーガラ》には《封焔の盾 スワヤンブー》があるので、耐久力が高くて攻めきれませんでした。
初戦で負けた時は「今日はもう終わったかな」って落ち込んだんですけど、何とか決勝トーナメントに上がれて本当に良かったです。
――今日のMVPカードを挙げるとしたら、どのカードですか?
トア
2枚でもいいですか?
決勝戦の時も《ブレインウォッシュ・スワラー》のパワーがちゃんと上がってくれて、そこからアタックがヒットして、ソウルがそろって……っていう流れがあったので、まずは《スワラー》ですね。
それと、そのパワーを上げるためのソウルチャージができる《パンデモニウム・タクティクス》もセットで、今日のMVPだと思います。
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――最後に、全国大会への意気込みをお願いします。
トア
これから新しいパックも出て環境も変わっていくと思いますが、今使っている《バロウマグネス》で出場して、優勝できたらなって思っています!
――ありがとうございます。全国大会も頑張ってください!あらためて、今日は本当におめでとうございました。
トア
ありがとうございました!
環境やデッキの流行に変化が見られた新潟会場。激闘の末、今回の地区大会を通じて初となる《バロウマグネス》の優勝で幕を閉じた。
続く地区大会は、3月27日(日)の金沢会場、そして月が替わり、ブースターパック第5弾「群雄凱旋(ぐんゆうがいせん)」が発売したばかりの4月2日(土)・3日(日)の大阪会場が控えている。
新たな環境では、果たしてどのようなデッキが結果を残すのか?
全国大会まで残り1か月、ファイターたちのアツいファイトに注目しよう!
(文=神田秀人)