10周年記念 ヴァンガード WGP 仙台会場 地区大会 決勝戦レポート

10周年記念 ヴァンガード WGP 仙台会場 地区大会 決勝戦レポート

2022年2月27日(日)。「カードファイト!! ヴァンガード overDress」の大型ファイトイベント「10周年記念 ヴァンガード WGP 仙台会場」が、仙台で開催された。
最新リリカルブースター『リリカルモナステリオ ~新学期はじまるよ!~』が2月25日(金)に発売したばかりの大型大会ということで、これまでの『覚醒する天輪』環境がどのように変化するかを占うイベントとなった。
人気の《マグノリア》《ブルース》《極光戦姫》などが入り乱れる群雄割拠の中、仙台会場で印象的だったのは、本戦で活躍した「SHAMAN KING」の存在だ。決勝トーナメントには、全勝の「SHAMAN KING」と《バスティオン》、それに続く形で《極光戦姫》が3名、《バロウマグネス》、《マグノリア》《ネルトリンガー》が進出した。

決勝戦に勝ち残ったのは、いずれも準決勝で《極光戦姫》を下して進出した「SHAMAN KING」と《バスティオン》!いずれも、本戦から負けなし全勝での決勝戦進出となった。

「SHAMAN KING」にはキャラクターによってさまざまな戦略が存在するが、今回決勝に残ったのはライドラインに《麻倉 葉》を採用したアグレッシブなデッキを使う「ちゃぱおう」選手。
切り札の《共に挑む戦い 麻倉 葉》、そして彼の持霊(もちれい)である《伝説の侍 阿弥陀丸》は、ともにパワーとクリティカルを上昇させる能力を持つ。他のユニットも、序盤から高パワーのアタックを仕掛けられる能力持ちを採用した速攻型のデッキで、一気に激戦を突破してきた。

対する《バスティオン》軸を使うのは「ウズメ」選手。
G4の《頂を超える剣 バスティオン・プライム》の能力で怒涛のアタックを狙う、こちらもアグレッシブなデッキだ。4ターン目に襲い掛かる超高パワーの連続攻撃は、生半可なガードでは止められない。決勝トーナメントでも、その爆発力を存分に発揮して優勝に王手をかけた。

仙台会場決勝戦レポート

「ヴァンガード」の新たなレギュレーションであるスタンダードのルールには、いわゆるライド事故を防止する「ライドデッキ」が存在する。ファイターはG0からG3のカードをメインデッキとは別に用意し、毎ターンその中からライドできるようになった。
そのため、お互いほぼ確実に、切り札のG3までスムーズにライドを進めることができるのだ。

先攻を取ったのは「ウズメ」選手。まずは《天剣の騎士 フォート》にライドし、ターン終了。
対する「ちゃぱおう」選手は、まず《シャーマン 麻倉 葉》にライドすると、能力で中央後列に《伝説の侍 阿弥陀丸》をコール。いきなりパワー21000という高火力でアタックを仕掛け、1ダメージを与える。

後攻1ターン目から高パワーのアタックラインが完成。シンプルかつ強力!

2ターン目、順当に《天槍の騎士 ルクス》にライドした「ウズメ」選手は、G1《ルクス》の能力でコールした《白牙の魔女 ディスマ》でブーストしてアタックし、クリティカルトリガーをゲット!ダメージを1対2とする。
「ちゃぱおう」選手も、負けじと攻撃態勢を整える。《運命の一戦 麻倉 葉》にライドすると、コールした《夢は世界一のコメディアン チョコラブ》の能力で《ジャガー ミック》を呼び出し、さらに《のんびりいこうぜ 麻倉 葉》と《伝説の侍 阿弥陀丸》をコールして、盤面を強力なユニットで埋め尽くす。

ガードが難しい高パワーのアタックに加え、ヴァンガードのドライブチェックはこちらもクリティカル!
《チョコラブ》のアタックはガードされたが、2ターン目にしてダメージを4対2と一気に詰めていく。

大ダメージを受けた「ウズメ」選手だが、これを逆に利用。《頂の天帝 バスティオン》にライドすると《豪儀の天剣 オールデン》2体の能力を連続で使い、合計4枚ドロー!
そしてG2でパワーが10000の《運命の一戦 麻倉 葉》に対して、パワー20000の《オールデン》でアタックしていく。

パワー10000のG2に対して《バスティオン》の+2000は大きい!《オールデン》の能力で2体目の《オールデン》をコールし、パワーをさらに上げながら手札を増やす動きも強烈だ。

《バスティオン》の能力で味方をスタンドさせ、合計4連続アタックを決めた「ウズメ」選手だが、「ちゃぱおう」選手もシールドが上昇する守りの要、《人情厚き男 木刀の竜》を使って最小限のダメージでこのターンをしのぐ。

《木刀の竜》軸以外のデッキでは、シールドが15000になる頼れる男!

ダメージは4対4、火の出るような攻防……いや、殴り合いと表現した方が正確だろう。
「ちゃぱおう」選手の後攻3ターン目、ここまで前のめりな速攻を続けたからには、ここで攻め切りたいところだ。
切り札G3の《共に挑む戦い 麻倉 葉》にライドし、中央後列の《阿弥陀丸》をソウルに入れて“O・S(オーバーソウル)”!特定のユニットをソウルに置くことで真価を発揮する、「SHAMAN KING」の必殺技ギミックだ。
これで「ちゃぱおう」選手の前列はすべてパワー+5000となった。
さらに、ダメージが4枚あるので《共に挑む戦い 麻倉 葉》の能力も使える。一気に仕掛けるチャンスだ。

G2で呼び出した《阿弥陀丸》をソウルに入れることで“O・S”でパワーを底上げ!ピンチの時にはクリティカルも強化できる。

中央後列に新たな《伝説の侍 阿弥陀丸》をコールし、まずはクリティカルを上昇させた《共に挑む戦い 麻倉 葉》でアタック!パワーは合計31000!
だが「ウズメ」選手は、先のターンに一気に手札補充をしている。ここはしっかり完全ガード、危なげなく防御に成功。

続いて《チョコラブ》&《ミック》のコンビでアタックする「ちゃぱおう」選手。パワーは合計28000!
残るアタックのパワーを確認した「ウズメ」選手、ここはノーガードでダメージは5対4。

最後に、強化された《のんびりいこうぜ 麻倉 葉》と《伝説の侍 阿弥陀丸》でアタック!合計パワーは36000!

ダメージを受けると攻撃力が上がる《麻倉 葉》。ノーコストで強力なアタックを狙える!

しかし「ウズメ」選手の手札には、超トリガーの《栄典の光竜神 アマルティノア》があった。50000のシールドで、ここも防御に成功する。ダメージは5対4のまま、ターン終了。

「ウズメ」選手の4ターン目。
しっかり手札に引き込んでいた《頂を超える剣 バスティオン・プライム》にライドすると、中央後列に《ダークストレイン・ドラゴン》をコール、さらに《斧鉞の騎士 ラフルク》をコールしてその《ダークストレイン》を強化しつつソウルを補充。
そしてリアガードの後列に《オールデン》をコールし、満を持して《ダークストレイン》の能力を起動!後列のG3ユニット3体がブースト可能になり、このターンの攻撃力が大幅に上昇!

前のターンに《オールデン》で消費したソウルを《ラフルク》で補い、《ダークストレイン》のブースト付与を使ってパワーを底上げする。後列の味方もスタンドできる《バスティオン・プライム》との組み合わせは超強力だ。

「ウズメ」選手は全力のアタックを仕掛ける。
まずは《ダークストレイン》でブーストした《オールデン》、パワーの合計は33000!
この先の展開をじっくり考えた「ちゃぱおう」選手、ここはノーガードを宣言。ダメージを確認すると、ここでヒールトリガーをゲット!ダメージが5対4なので回復はしなかったが、ヴァンガードのパワー強化を得た。
続く《オールデン》+《オールデン》の、合計パワー33000のアタックを、手札の《人情厚き男 木刀の竜》1枚でガードに成功する。

そして、次は強化された《ダークストレイン》のブーストで《バスティオン・プライム》がアタック。合計パワーは38000!
ここで「ちゃぱおう」選手は手札2枚に加えて、インターセプト2枚で「1枚貫通」を宣言!

ここで「ウズメ」選手がG3を1枚でもめくれば、左右のリアガードのパワーは一気に跳ね上がり、53000になる。こうなると止めることはほぼ不可能だ。
ここでトリガーをめくられなければ、そしてもう1枚ヒールトリガーを引ければ、「ちゃぱおう」選手にも逆転のチャンスがある。きわめて細いチャンスだが、諦めるわけにはいかない。

ウズメ選手のトリガーチェック!

1枚目……ヒールトリガー!パワーはヴァンガードへ!

2枚目……クリティカルトリガー!クリティカルをヴァンガードへ、パワーはリアガードへ!

3枚目……G3をゲット!

ダメ押しのクリティカルトリガーだが、それでも「ちゃぱおう」選手は希望を捨てない。

6ダメージ目……ヒールトリガー!

そしてもう一度6ダメージ目……トリガーなし!
「ちゃぱおう」選手は大逆転の可能性を秘めたダメージチェックではあったが、最後は《バスティオン・プライム》の爆発力が決定打となった!
仙台会場の優勝は「ウズメ」選手!

(文=神田秀人)

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