WGPデラックス 大阪会場 決勝戦レポート

WGPデラックス 大阪会場 決勝戦レポート

10月9日(日)、大阪は朝から冷たい雨を予感させる気候だった。
しかし「WGP デラックス大阪会場」の舞台であるマイドーム大阪は、戦いに向けてヒートアップしていた。
トリオファイトに参加したチームは、185チーム555名。これまでの会場と同じく2つのブロックに分けられ、各ブロックの優勝チームが日本一を決める「デラックス」への出場権利を獲得する。

決勝トーナメントのデッキ分布

予選4回戦を突破し、決勝トーナメントに残った各ブロック8チームの使用デッキ(ライドライン)は、以下のようになった。

Aブロック
《ユースベルク“破天黎騎”》4名
《ドラゴニック・オーバーロード》3名
《天輪鳳竜 ニルヴァーナ・ジーヴァ》2名
《頂の天帝 バスティオン》2名
《極光戦姫 セラス・ホワイト》2名
《グラビディア・ネルトリンガー》2名
《天輪聖竜 ニルヴァーナ》1名
《重力の支配者 バロウマグネス》1名
《魔宝竜 ドラジュエルド》1名
《ユースベルク“天墜黎騎”》1名
《知恵の泉 エバ》1名
《怪雨の降霊術師 ゾルガ》1名
《旗艦竜 フラッグバーグ・ドラゴン》1名
《幻耀の魔導姫 ルーテシア》1名
《夢に向かって一番乗り! ミチュ》1名

Bブロック
《グラビディア・ネルトリンガー》5名
《ユースベルク“破天黎騎”》4名
《天輪聖竜 ニルヴァーナ》2名
《ドラゴニック・オーバーロード》2名
《旗艦竜 フラッグバーグ・ドラゴン》2名
《幻耀の魔導姫 ルーテシア》2名
《封焔の巫女 バヴサーガラ》1名
《幽遠なる夜に タマユラ》1名
《ユースベルク“天墜黎騎”》1名
《ファントム・ブラスター・オーバーロード》1名
《重力の支配者 バロウマグネス》1名
《極光戦姫 セラス・ホワイト》1名
《銀河英勇 ユナイト・ディアノス》1名

開催されたのは、9月30日(金)にブースターパック第7弾「烈火翠嵐(れっかすいらん)」が発売して1週間のタイミング。アニメでも活躍を見せた《ユースベルク“反抗黎騎・翠嵐”》などで強化された《ユースベルク》のデッキは、予選の時点からかなり多くのチームが採用していた。

決勝トーナメントでは、《破天》型と《天墜》型を合わせて10チームが採用!

今回のトリオファイトは、チーム内で別々の国家のデッキを使用するルールとなっている。
このため、これまで人気デッキの一角だった《頂の天帝 バスティオン》が数を減らすなど、トリオファイトの環境には大きな変化が見られたと言っていいだろう。
《天輪鳳竜 ニルヴァーナ・ジーヴァ》や《魔宝竜 ドラジュエルド》を選んだファイターも決勝に勝ち上がっており、「烈火翠嵐」の影響は大きかったのではないだろうか。

「鳳竜焔舞」と「烈火翠嵐」の目玉カード。アニメでの活躍は、ご存知の方も多いことだろう。

また、リリカルブースター第3弾「リリカルモナステリオ ~なつのおもいでっ!~」からは《幻耀の魔導姫 ルーテシア》と《夢に向かって一番乗り! ミチュ》が決勝トーナメントに勝ち残った。こちらも研究が進んだことと環境の動きから、有利なデッキが変わってきたようにも見える。

各会場で別のデッキが決勝トーナメントに進んでいる【リリカルモナステリオ】。次回はどのデッキが勝ち上がるかも楽しみなところだ。

決勝戦レポート

決勝トーナメントを勝ち進み、決勝に残ったのは以下の4チーム。

Aブロック決勝戦
チーム名「辻村海賊団」 デッキレシピ
先鋒「hiro」選手(《ユースベルク“破天黎騎”》)
中堅「アルパカ」選手(《グラビディア・ネルトリンガー》)
大将「えせ」選手(《ドラゴニック・オーバーロード》)
VS
チーム名「ロケット学園 VG部」 デッキレシピ
先鋒「ポテパン」選手(《グラビディア・ネルトリンガー》)
中堅「J・O・Y」選手(《ドラゴニック・オーバーロード》)
大将「Renka」選手(《ユースベルク“天墜黎騎”》)

Bブロック決勝戦
チーム名「Strategic Takatuki Division」 デッキレシピ
先鋒「KND」選手(《極光戦姫 セラス・ホワイト》)
中堅「masashi」選手(《ドラゴニック・オーバーロード》)
大将「ミスフレ」選手(《ユースベルク“破天黎騎”》)
VS
チーム名「百花繚乱」 デッキレシピ
先鋒「あくま」選手(《旗艦竜 フラッグバーグ・ドラゴン》)
中堅「ラク」選手(《天輪聖竜 ニルヴァーナ》)
大将「シリウス」選手(《グラビディア・ネルトリンガー》)

今回は、Aブロックの大将戦「えせ」選手と「Renka」選手の対戦をレポートする。

先攻を取ったのは《ドラゴニック・オーバーロード》を使う「えせ」選手。手札交換は1枚。
後攻は《ユースベルク“天墜黎騎”》デッキの「Renka」選手。手札交換は4枚。

ファイトが大きく動いたのは先攻3ターン目。
それまではお互いにヴァンガードのみでアタックし、ダメージは2対0。後攻の「Renka」選手は、相手のアタックをガードしながらダメージを与えていた。

ターンが回ってくると、「えせ」選手は自分の手札を改めて確認し、ライドのコストを考え始める。
じっくり確認した後、コストにしたのはデッキに1枚だけ入っている《バーサーク・ドラゴン》。
《ドラゴニック・オーバーロード》にライドし、ソウルから《ドラゴンナイト ネハーレン》をコールし、能力でパワーを上げてアタックに入る。

まずは《ドラゴニック・オーバーロード》のアタック。「Renka」選手はノーガードを宣言し、ドライブチェック。
1枚目は《ツインバックラー・ドラゴン》、トリガーなし。
2枚目……《再起の竜神王 ドラグヴェーダ》!オーバートリガー!

《ドラゴニック・オーバーロード》がスタンドし、パワー+1億される。
ダメージは2対1。
そして、パワー1億超えの《ドラゴニック・オーバーロード》のアタックを、「Renka」選手は再びノーガード。
ドライブチェック1枚目……《バーニングフレイル・ドラゴン》、クリティカルトリガー!
ドライブチェック2枚目……《フレアヴェイル・ドラゴン》、ドロートリガー!

《ドラゴニック・オーバーロード》の連続トリガー!「櫂トシキ」が現れたかのような怒涛の連続攻撃!

「えせ」選手はダメージ2を与え、これでダメージ2対3となった。
さらに《ドラゴニック・オーバーロード》の能力が残っている「えせ」選手。ドライブ-1でスタンドさせ、クリティカル2の《ドラゴニック・オーバーロード》でみたびアタック!
さすがにヒットさせられない「Renka」選手は、ここで完全ガードを使用。
ドライブチェックは……《コンダクトスパーク・ドラゴン》、クリティカルトリガー!

4連続トリガー!

《ドラゴニック・オーバーロード》のアタックは止められた「Renka」選手だが、続く《ネハーレン》のパワーは45000、クリティカルは2。ここも完全ガードを使って止めざるを得なかった。
ダメージは3対2で、「えせ」選手はターン終了。

終盤まで温存しておきたかった完全ガードを、ここで2枚使わされてしまった「Renka」選手。

「Renka」選手の後攻3ターン目。
まずは《ユースベルク“天墜黎騎”》にライドし、グレード2の《ユース》で手札に加えた《烈破の騎士 フリーデ》、さらに《集積の魔女 セクアンナ》を前列にコールし、アタックに移る。

まずは《セクアンナ》で《ネハーレン》にアタックし、退却させた「Renka」選手。
続いて《ユースベルク》で《ドラゴニック・オーバーロード》にアタックするが、ここは「えせ」選手が手札から15000シールドを出し、オーバートリガー以外は2枚貫通のガード。
ドライブチェック1枚目……《天槌の騎士 グルカント》、クリティカルトリガー!
「Renka」選手は無理をせず、残るアタッカーの《フリーデ》にパワーとクリティカルを与える。
ドライブチェック2枚目……《セクアンナ》、トリガーなし。

アタック後、「Renka」選手は《ユースベルク“反抗黎騎・翠嵐”》にレヴォルドレス!
パワーを上げ、さらに手札を2枚補充する。そして《セクアンナ》の能力でドライブも追加した。

初回のレヴォルドレスに《“翠嵐”》は最高のパターン!手札を増やして今後の攻防に活かせる。さらに《セクアンナ》で、ソウルを増やしつつ手札も追加できる。

《“翠嵐”》のアタックを、「えせ」選手はノーガード。
さらにパワー25000、クリティカル2の《フリーデ》で追撃するが、「えせ」選手は手札1枚でガード。
ダメージは3対3だが、「Renka」選手は手札を8枚に戻してターンを終了した。

「えせ」選手の先攻4ターン目。
まずは《ドラゴニック・オーバーロード・ジ・エンド》にライド!
さらに手札から《爆砲竜 ブラキオフォース》と《バーニングホーン・ドラゴン》を前列に、《忍竜 フシマチマドカ》を中央後列にコールし、バトルに入る。

一気に攻め込む態勢を整えた「えせ」選手。「Renka」選手はこのターン、耐えられるか?

バトルに入ったところで、中堅戦が決着!
チーム「辻村海賊団」の「アルパカ」選手が勝利したことで、チーム「ロケット学園 VG部」の「Renka」選手は負けられなくなった。

「えせ」選手は《ブラキオフォース》で《フリーデ》をアタックし、続けて《ジ・エンド》単体でヴァンガードにアタック!
ソウルに《ドラゴニック・オーバーロード》があり、カウンターブラストもある状況……「Renka」選手は勝ちに行くために、決断した。
パワー18000の《ジ・エンド》に対し、手札から15000シールドを出して「1枚貫通」を宣言!

実力は伯仲。オーバートリガーで一気に傾いた不利を0にするには、どこかでギリギリの勝負に勝つ必要がある。それが今!

「えせ」選手のドライブチェック!
1枚目は……またも《コンダクトスパーク・ドラゴン》!
クリティカルトリガーの効果を《ジ・エンド》にすべて乗せる!

またもクリティカルトリガー!「Renka」選手のガードを貫通する!

2枚目のドライブチェックは《ネハーレン》、トリガーなし。
ダメージ5と追い詰められた「Renka」選手。
「えせ」選手は《ドラグリッター ハルブ》をコストに《ジ・エンド》をスタンドさせ、さらに《ハルブ》をコール。
そしてパワー10000の《フシマチマドカ》でブーストし、合計パワー38000の《ジ・エンド》でアタック!

ここで完全ガードが欲しかった「Renka」選手だが、序盤に使ってしまったため、手札から3枚をコールして「2枚貫通」を宣言。
「えせ」選手のドライブチェック、1枚目は《ネハーレン》。
2枚目は……みたび《コンダクトスパーク・ドラゴン》!

圧倒的なパワーの前に、「Renka」選手は《バーニングホーン》のアタックをノーガード。
6枚目のダメージは……《加護の魔法 プロロビ》、ドロートリガー。

あまりにも劇的な《ドラゴニック・オーバーロード》のトリガーの嵐!
大将戦は「えせ」選手が制し、チーム「辻村海賊団」が大阪地区Aブロックの優勝を決めた!

「WGPデラックス」は、残すところ11月26日の東京会場のみ。
直前の11月11日には、【超越】ギミックを引っ提げてスタンダード環境に《クロノジェット・ドラゴン》が降り立つ!
10月21日には「モンスターストライク」にも新ギミックが登場し、また、現在のデッキもまだまだ研究が進んでいくだろう。
スタンダード環境はかつてない混迷を極めることが予想される。どのデッキが勝利をつかむか?
その結果は11月26日、ぜひ東京会場で見届けて……あるいは、あなた自身が栄光の当事者になって欲しい。

(文=神田秀人)

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