みなさん、こんにちは!第11回となりました、週刊ヴァンガードコラムを書かせていただいております、有限会社遊宝洞・制作の中尾でございます。今週もよろしくお願いします。
さて今回は「トライスリーNEXT」で久しぶりに復活した、グレード0からグレード3まで特定のカードにライドしていくシステムいわゆる「連携ライド」についてお話ししたいと思います。
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この「連携ライド」、初登場は今からなんと5年前、ヴァンガードとしても3番目のブースター「魔侯襲来」という、非常に歴史のあるシステムです。
なにせ5年前ですから、どういう風にデッキを組んでいいのかわからないという皆さんも多く、とにかくデッキが組みやすい「連携ライド」は最初期のヴァンガードを支えてくれたシステムと言ってよいでしょう。
「連携ライド」はデッキ構築の導線として優秀なだけでなく、関係あるユニットがライドという時間経過を経て成長していく姿は印象的で、素晴らしくフレーバーに溢れていました。もちろん同一のユニットでなくても、そこに強い絆を感じさせてくれます。
「魔侯襲来」の「満月の女神 ツクヨミ」、続く「虚影神蝕」の「ファントム・ブラスター・ドラゴン」などは今でもなお根強い人気を誇っているユニットです。
同一ユニットや関連ユニットが成長していくシステムは、少しずつ強いカードにライドしていくゲーム性にも強くマッチしています。またイラストの親和性の高さからキャラクター性も高く、「連携ライド」からは多くの人気ユニットが生まれました。
そんな「連携ライド」が「トライスリーNEXT」に帰ってきました。サポートユニットを除けばブースター14弾「光輝迅雷」以来ですから、実に3年ぶりです。もちろん《ギアクロニクル》では初収録となります。
「連携ライド」には“時間”経過のイメージがあり、時を操る《ギアクロニクル》との親和性も十分。また《ギアクロニクル》は最序盤の動きが活発ではないため、「今までと違う新しさ」も感じてもらいやすいだろうと考えたのです。
ではそんな「トライスリーNEXT」収録の「連携ライド」カードたちをご紹介していきましょう。
先陣を切るのが「チックフォーク・ドラコキッド」。彼は「バミューダ△候補生 リヴィエール」と同じ能力を持ついわゆる「互換カード」ですが、テストプレイ中に今回の「連携ライド」の中で最も変更回数が多かったカードだったりします。
「連携ライド」のファーストヴァンガードには様々なタイプがあります。まったく新しいものや別タイプも含め、いろいろなテキストを試したのですが……最終的に落ち着いたのがこの能力でした。
その理由の最たるものが「連携ライド」は3年ぶりの収録であったことです。「連携ライド」を知っている人は、この1枚を見た瞬間に「あっ、連携ライドだ」と分かり、知らなくても「この2枚はこのカードと関連があるのかな」と分かります。
真新しい能力はもちろん良いものですが、「連携ライド」を知っている人にも知らない人にもわかりやすい導入になる、というのが決め手でした。
さてここから独特の要素が入ってくるのが今回の「連携ライド」です。「スマートフェンダー・ドラゴン」はグレード1のヴァンガードとしてはかなりの防御力を持っており、いきなりの“奇襲”にも高い耐性があります。
しかしそこは「連携ライド」、それだけじゃありません。このカードの真価が発揮されるのはグレード1のタイミングだけではなく、もう1枚のカードと組み合わせてこそというカードになっています。
その組み合わせるグレード2が「グレイエギゾス・ドラゴン」です。このカードは今回の「連携ライド」の目玉と言ってよいカードで、過去の「連携ライド」およびそのサポートカードを踏襲し発展させた要素がたくさん盛り込まれています。
まずはもちろん連携に成功した時の動き。ソウルから前述の「スマートフェンダー」をコールできます。「連携ライド」のほとんどは“先駆”を持っていないため、中盤あたりからブーストが欲しくなることがよくあります。
コールはレスト状態ですが、そこでキーとなるのがもう一つの能力。「グレイエギゾス」は登場時にグレード2のカードをタイムリープさせることができます。
そして前述の「スマートフェンダー」はグレード2になる能力を持っているので、組み合わせることでグレード3のユニットにタイムリープできるのです。
序盤からパワー11000でアタックしつつ、中盤以降のブースト要員を確保できる動きだけでも優秀ですが、「グレイエギゾス」はリアガードにコールした時もタイムリープが可能なので、終盤に引いても戦力補強に役立ってくれます。
そして「連携ライド」の締めくくりがこの「スロットルキャリバー・ドラゴン」。「グレイエギゾス」のタイムリープでコールする際の最有力候補となるカードです。
「スロットルキャリバー」も「グレイエギゾス」と同様、リアガードで有用な能力を併せ持っています。手札に戻る「だけ」に見えますが、そこはグレード3の「連携ライド」。「グレイエギゾス」とのタイムリープによるコンボや超越のコストにしっかり活用できます。
「連携ライド」は非常にわかりやすく、フレーバーに富んだシステムですが、“連携要員”がリアガードで何もしないというのが最大の弱点でした。今回の「連携ライド」はその部分を克服しつつ、《ギアクロニクル》の一派として活躍してくれるでしょう!
さてさて、週刊ヴァンガードコラム、いかがだったでしょうか?お楽しみいただけたならばうれしい限りです。
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それでは、また来週。
スタンドアップ・ヴァンガード!
さまざまなゲームのシステムデザインを手掛ける、有限会社遊宝洞にて制作を担当。『カードファイト!! ヴァンガード』では、カードデザイン・開発に携わる。 |
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