『週刊ヴァンガードコラム』バックナンバー 第55回

『週刊ヴァンガードコラム』

第55回 『終末医療救援部隊』

みなさん、こんにちは!第55回となりました、週刊ヴァンガードコラムを書かせていただいております、有限会社遊宝洞・制作の中尾でございます。今週もよろしくお願いします。
 
さて今回は、11/17に発売されますブースターパック、「究極超越(アルティメットストライド)」に収録されているクランから、さらに《エンジェルフェザー》に属するユニットたちを、その開発エピソードを交えつつご紹介いたしましょう!
 
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ブースターパック第13弾「究極超越」の商品情報はこちら!
 
《エンジェルフェザー》は、神聖国家ユナイテッドサンクチュアリに属する医療集団で、その高い技術を持って中立的な勢力として惑星クレイの世界各地で「治療行為(独自解釈アリ)」を行なっています。
 
またその名があらわすとおり、高位の者はほとんど〈エンジェル〉。もちろん他にもペガサスやワーカロイドたちもいますが(果ては“起動病棟”という巨大ゴーレムまで!)、かなりの割合で見目麗しいエンジェルで構成されています。
 
そんなエンジェルたちはいくつかの「部隊」に分かれており、それぞれ「任務」に就いています。その中で最も過酷な“終末医療”に関わっているのが、【黒衣の葬天使(ブラック・グレイバー)】と呼ばれる集団です。
 
彼女たちは独自の技術【救援(レスキュー)】を持っています。これは終末医療に携わる彼女たちの、半ば強制的な強い意志による治療(荒療治?)をイメージした能力で、もちろん「究極超越」でもその力を振るうユニットたちが登場します。では早速、ご紹介していきましょう。
 
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「G」時代の象徴である「ストライドスキル」を引っ提げ、新たな姿となった「黒衣の震撼 ガウリール・プリム」です!
 
前身である「黒衣の戦慄 ガウリール」も相当強力なユニットですが、こちらも負けてはいません。よりダメージゾーン操作と超越に特化したスキルは、【救援】も相まってもはや自由自在。コストで置く手札が表向きなのもポイントで、(《エンジェルフェザー》にとっては万が一の事態ですが)カウンターブラストを使い切っていてもこれを起点に“回復”できてしまいます。
 
もう一つの超越コストを代替するスキルも「ストライドスキル」そのものと噛み合っており、かなり高いレベルでまとまっているユニットと言えるでしょう。「黒衣の戦慄 ガウリール」とは毛色が違いますが、それゆえに他の【救援】持ちのユニットなどを活用すれば、今までと全く違うデッキが組めるかもしれません。
 
企画段階では「黒衣の戦慄 ガウリール」と同様に、「ストライドスキル」&相手のターンメインの能力をという意見もありました。ですが最終的に、「黒衣の通告 ナキール」である程度操作できることを考えれば、また違った面白さを持ったユニットの方が楽しみの幅が広がるだろうということで、この姿となったのです。
 
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さらに2種目のグレード3とともに、新たな未来の姿としてのガウリールも登場します。それが「愛黒熾天使 ガウリール・エデン」。
 
シンプルな【救援】は非常に手ごろなコストで運用でき、しかもメインフェイズ中に任意のタイミングで起動できるため、そこで得たカウンターブラストやトリガー効果をかなり計画的に使うことができます。
 
コール能力もなかなか強力で、《エンジェルフェザー》の中でも稀有な「裏のカード」もコールできる能力です。自身の【救援】も相まって、なんならカウンターブラストを全力で使い切った状態から(というかその状態の方が効率的)さらなる“治療”に踏み切ることが可能になっています。
 
コールのあと山札から置かれるカードはさすがに裏向きですが、これは実際のところそれほど問題ないでしょう。なぜなら、新たなグレード3である「黒衣の震撼 ガウリール・プリム」と合わせれば、次の超越時にはまた事実上3枚分、ダメージゾーンが“治療”されているのですから。
 
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黒衣の天使たちが持つ【救援】は非常に強力なスキルですが、“副作用”もないわけではありません。あまりに強引な“治療”を行なうと、患者の体力……というわけではないですが、残りの山札が消し飛んでしまうなんてことも十分に考えられます。
 
そんな時にお勧めのユニットが、この「親身の灯 サルタエル」。彼女は、わずかではありますが山札を修復してくれる力を持っており、「もうダメかも」という時の“精神安定剤”として適量だけ運用することで大変高い効能があります。
 
実は《エンジェルフェザー》は全クランでも長期戦での安定感が桁違いであり、それは他のクランが逃れられない「キーカードがダメージゾーンに行ってしまう」事態に対してほぼ問題なく処置することが可能だからです。
 
これにより彼女は1~2枚程度の投与でも無理なく機能しますし、コストで「山の下」に移動してからソウルチャージ→山札回復→シャッフルという三段階に分けられたプロセスにより自身や戻したカードがそのままソウルに置かれてしまう医療事故へのケアも完璧です。
 
【救援】はその挙動故にコストがソウルブラストとなっているものが多数ですし、このソウルチャージでまた元気に【救援】を繰り返し運用することが可能となります!
 
※注:ご使用の際は定められた用法・用量にお気を付けください。
 
さてさて、週刊ヴァンガードコラム、いかがだったでしょうか?お楽しみいただけたならばうれしい限りです。
よろしければ、是非Twitterなどで感想やご意見などをつぶやいていただけますと幸いです。

それでは、また来週。
スタンドアップ・ヴァンガード!

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中尾 宗也なかお むねなり

さまざまなゲームのシステムデザインを手掛ける、有限会社遊宝洞にて制作を担当。『カードファイト!! ヴァンガード』では、カードデザイン・開発に携わる。

遊宝洞 中尾氏

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