『週刊ヴァンガードコラム』バックナンバー 第56回

『週刊ヴァンガードコラム』

第56回 『残さずたべましょう!』

みなさん、こんにちは!第56回となりました、週刊ヴァンガードコラムを書かせていただいております、有限会社遊宝洞・制作の中尾でございます。今週もよろしくお願いします。
 
早くも来週となりました11/17発売のブースターパック「究極超越(アルティメットストライド)」、今回も「究極超越」に収録されているクランから、《たちかぜ》に属するユニットたちを、その開発エピソードを交えつつご紹介いたしましょう。
 
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ブースターパック第13弾「究極超越」の商品情報はこちら!
 
《たちかぜ》は以前のコラムでもご紹介しましたが、“弱肉強食”をテーマとしたギミックを持つクランであり、そのクラン能力「暴喰」等のバトルフェイズ中にリアガードを“喰らう”ユニットと、「退却した時」に発動する能力を持つユニットの組み合わせで戦うのが基本戦術となっています。
 
この動き、ちょっとマニアックな側面こそありますが盤面を広く使ってのアクションや一気に喰う豪快さ、逆に「どれくらい行くか」の押し引きや相手の盤面への干渉など、できることが多岐にわたっており、腕の見せ所といったテイストで、慣れてくると癖になる楽しさがあります。
 
さてそんな《たちかぜ》、「究極超越」では「暴喰」をさらにフィーチャーしつつ、オーソドックスな効果からユニークな効果を持つものまで、様々なユニットたちが新登場しています。
 
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まずは「暴喰」持ちのユニットから2枚。「重弾竜 ディアブロキャノン」は【ガイア】をサポートするグレード2で、単体でもパワー11000、“喰われた後”の復活コール時は16000と相当にパワフル。
 
今までの復活コール系ユニットと大きく違うのはコストに「カウンターブラスト」等ではなく「手札」を使うことで、これはデッキ構築等を少し工夫するとダメージの状況などを問わず使用可能なため、かなり強力です。
 
他のカウンターブラストを使うユニットとの併用もしやすく、なんなら「ファイナルターン!」の時は力いっぱいぶちまける選択肢も取れるのは頼もしいところ。
 
デカい首長竜というモチーフが滅茶苦茶かっこいい(個人差あります)「大砲竜 ヘビーアルゼン」も復活コール系ですが、こちらは自身ではなく山札から降ってくるという形でコールを行なう新機軸。
 
ややランダム性こそあるものの“純増”するのは強烈で、「暴喰」を豪快に使って「行く」ときは、とにかく数が欲しい!ということも多々あるため、かなり有用な1枚と言ってよいでしょう。
 
ここだけの話、花形的存在であるストライドボーナスユニットではないグレード3は、やりすぎてもダメ、ダメすぎるのはもっとダメといった感じで毎回なかなか苦労する“食材”だったりするのですが、ヘビーアルゼンは《たちかぜ》の懐の深さもあって割とすんなりいい位置に入ったユニットです。
 
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グレード1の〈ディノドラゴン〉たちもさらに多彩な能力を持って登場しています。「散弾竜 スプレッドアマルガ」も新しいタイプのコール能力を持っており、コール元は手札。自身よりも“デカい”奴が飛び出してくることもあるため相手からすれば状況が読みづらく、またその分の手札もしっかり補填してくれるかしこい子です。
 
そして今回の(個人的)超お勧めの1枚が「滑空竜 ディモルグライド」!
 
なんとその効果は、食べられたら全員暴喰!いったいどれほどおいしい味なのかは不明ですがコイツはかなり妖しい魅力に満ちたユニットです。
 
タイミングによってはあまり意味がないユニットもいますが、1枚で一気に暴喰ユニットを増やせるのはロマンと実用面の両方から見ても相当なもので、ブースターパック第10弾「剣牙激闘」に収録されていた「フルファイアエルク」にピンときた皆さんにはぜひ使っていただきたい1枚です。
 
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いかついユニットとかわいいユニットのギャップも魅力な(あくまで個人的感想です)《たちかぜ》、フォロー系ユニットも今回かなりユニークなものが登場しています。
 
ファーストヴァンガード候補の「童竜 リトルティラノ」は前述のヘビーアルゼンとスプレッドアマルガのいいとこ取りしたようなユニットで、コールする場所に制限もないため非常に強力です。
 
「サベイジ・コンジュラー」もユニークな能力を持っており、ガード成功時に守護者を手札に戻してくれるという長期戦ではかなり有用なユニットです。《たちかぜ》はその構造上、いざとなったら守護者でもコールして喰うパターンもありますし、今回の山札からコールで守護者が登場したときのケアにも使えます。
 
また、バインドを使うカードも《たちかぜ》に少なからず存在するため、そういったタイプのユニットとのコンボも見込める、なかなか使いでのある1枚です。
 
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そして最後にご紹介するのはもちろんこのユニット、新たな切り札「破壊新帝 ガイアデバステート」!
 
まさに暴喰の到達点とも言ってよいその能力は、敵味方お構いなしどころか、抵抗だろうが呪縛カードだろうが関係なくバリバリいってしまいます。しかもその喰うカードの配分は自由自在と、豪快なだけでなくかなり融通の利くユニットであり、この辺りも《たちかぜ》らしさを感じられます。
 
「暴喰」で喰う瞬間と「能力」で喰う瞬間のタイミングを微妙にずらして解決できるのもマニアックながら結構ミソで、退却時にコスト回復をする「凍竜 フリーザーニクス」や今回の“純増コール”ができるユニットたちの旨味を十全に生かすことができるようになっています。
 
「究極超越」でさらに豪快さと繊細さがパワーアップした《たちかぜ》、もし興味が沸いたなら、ぜひ使ってみてくださいね!
 
さてさて、週刊ヴァンガードコラム、いかがだったでしょうか?お楽しみいただけたならばうれしい限りです。
よろしければ、是非Twitterなどで感想やご意見などをつぶやいていただけますと幸いです。

それでは、また来週。
スタンドアップ・ヴァンガード!

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中尾 宗也なかお むねなり

さまざまなゲームのシステムデザインを手掛ける、有限会社遊宝洞にて制作を担当。『カードファイト!! ヴァンガード』では、カードデザイン・開発に携わる。

遊宝洞 中尾氏

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