『週刊ヴァンガードコラム』バックナンバー 第62回

『週刊ヴァンガードコラム』

第62回 『シンプル・イズ・ベスト……ヴィクター!』

みなさん、こんにちは!第62回となりました、週刊ヴァンガードコラムを書かせていただいております、有限会社遊宝洞・制作の中尾でございます。今週もよろしくお願いします。
 
時が経つのは早いもので、2017年も残りわずかとなりました。わたくしはまだまだモリモリにお仕事が残っていますが皆様どのような一年でしたでしょうか?さておき、今回は来年1/19に発売されます「The GALAXY STAR GATE」から、《ディメンジョンポリス》のユニットたちを、その開発エピソードを交えてご紹介いたしましょう。
 
写真
エクストラブースター「The GALAXY STAR GATE」の商品情報はこちら!
 
《ディメンジョンポリス》にはいくつか主軸となるテーマがあり、かつヒーローやヴィランにモチーフが分かれてこそいるものの、大筋として流れるクランのコンセプトはとってもシンプル。
 
「ヴァンガードをデカくして、ブチかます」
 
これです。クラン能力【超爆(バースト)】もその発展形であり、とにかく《ディメンジョンポリス》はヴァンガードのパワーが命。そしてこのコンセプトは非常にわかりやすいだけでなく、ヴァンガードが「主人公」であるというゲームのイメージにも強く結びついており、それが《ディメンジョンポリス》の人気に繋がっています。
 
シンプルなコンセプトだからと言って底の浅いものではなく、パワー強化のタイミングや使い方は多岐にわたり、追及していくと深みのある要素であるという点も重要です。またパワーを低下させるヴィラン系のユニットたちの存在も対比になっており、そこがまた面白みになっています。
 
さてそんな《ディメンジョンポリス》、「The GALAXY STAR GATE」ではさらにそのコンセプトを進化させています。それではさっそく、新たなユニットたちを見ていきましょう!
 
写真
→カードの拡大画像はこちら
 
というわけでいきなり“主人公格”から行きましょう、【ギャロップ】のさらなる進化系、「勝利を呼ぶ英機 グランギャロップ」!
 
通算3種目となる【ギャロップ】、一号機はオーソドックスな初期型「ストライドスキル」持ち、二号機は【超爆】を持ちつつもリアガードでも活躍でき、かつ超越をフォローアップしてくれる万能型。
 
ならば三号機は?シンプルな問いですが、なにせ二号機「駆け抜ける英機 グランギャロップ」が全力全開全部盛り。彼との差別化はいったいどこでつけるのかという点がなかなか難しかったのです。
 
そこで《ディメンジョンポリス》して他のクランよりも特に大切にしている要素に注目しました。それこそが、“対比”と“カッコよさ”。これが突破口となりました。
 
二号機が夢の全部盛り万能型なら、三号機は超シンプルかつ一点突破!前述のヒーローとヴィランのように、対比があるからこそ映える“カッコよさ”での差別化なら《ディメンジョンポリス》らしさもばっちり、新たな“顔”として活躍してくれるでしょう。
 
気がついたら制作の話ばかりで彼の持つ能力について全く触れていませんが、些細なことです。なぜなら彼の強さはシンプルイズベスト、事細かく解説することが蛇足に感じるレベルなのですから!
 
写真
→カードの拡大画像はこちら
 
脇を支える仲間たちも彼に併せてか、無骨なほどシンプルに仕上がっています。グレード2のアタッカー「宇宙勇機 グランバルゲル」はその最たる例で、退却や呪縛に対して有用な「抵抗」と、大きくパワーアップする【超爆】のみと研ぎ澄まされています。
 
当初は以前の【超爆】を踏襲しパワーが4000+4000と二段階で上昇していたのですが、《ディメンジョンポリス》も「ストライドスキル」とGユニット側の選択肢が広まり、30000程度(程度!?)はすぐ通り越してしまう事も多く、「ならいっそ40000で8000上がるほうが今回のコンセプトに合致しているし、カッコいい!」ということで改修されました。
 
「宇宙勇機 グランホーガン」は「勇輝剣爛」の「宇宙勇機 グランドリフター」を彷彿とさせるサポートユニットで、カードを引く、パワーアップする、(そしてコストが帰ってきてしまう)というプロセスがわかりやすく1枚に纏められています。
 
写真
→カードの拡大画像はこちら
 
とはいえ全ユニットがシンプルでは面白みがありません。“対比によるカッコよさ”が重要なら、ユニークなものもしっかり収録しなければいけません。
 
「宇宙勇機 グランスカウト」は最近ちらほらと登場している「2倍」系のユニット。ド派手なパワーアップを信条とする《ディメンジョンポリス》、他のクランに負けるわけにはいきません。そして「2倍」にするのはもちろん……ヴァンガード!
 
さすがにそれなりのコストを要するためガンガン使うというのはちょっと難しいですが、「2倍」には細かいことを吹き飛ばす、妖しい魅力が詰まっています。なにせ2枚使えば4倍、3枚使えば8倍、4枚使……うのはさすがに無理でしょうけど浪漫というのはそういう問題ではないんです!
 
写真
→カードの拡大画像はこちら
 
なんだか今回はクランイメージ方向の話が全開になってきたので、最後にこのユニットをご紹介しましょう。《ディメンジョンポリス》の新たなGガーディアン、「大銀河超獣 ズィール」。
 
当初、新たなGガーディアンは何かこうロボ的なユニットだろうと「シールドを上げる」能力を想定していたのですがイラストを見てびっくり、ズィールじゃありませんか!
 
ズィールは前述のヴィラン側にいる代表的なユニットで、そういえば確かに“連携ライド”や、まさかの“双闘”など、結構いろんなことをやっているユニットでした。
 
ヒーローとヴィランの“対比”は《ディメンジョンポリス》にとって超・重要!
てなわけで、能力を「シールドを上げる」のではなく「相手のパワーを下げる」という“機能は概ね同じだけどイメージが違う”ものに改修、追加効果で“相手のパワーを変換し、奪って強化する”という最終型になったのです。
 
《ディメンジョンポリス》の新たな魅力は今回ご紹介したユニットたちだけではありません。今後の情報にご期待ください。
 
来年もカードファイト!! ヴァンガードをよろしくお願い致します。それでは皆様、良いお年を!
 
さてさて、週刊ヴァンガードコラム、いかがだったでしょうか?お楽しみいただけたならばうれしい限りです。
よろしければ、是非Twitterなどで感想やご意見などをつぶやいていただけますと幸いです。

それでは、また次回。
スタンドアップ・ヴァンガード!

↑ページのトップへ

中尾 宗也なかお むねなり

さまざまなゲームのシステムデザインを手掛ける、有限会社遊宝洞にて制作を担当。『カードファイト!! ヴァンガード』では、カードデザイン・開発に携わる。

遊宝洞 中尾氏

最新の記事はこちら

↑ページのトップへ

ページの先頭に戻る