『週刊ヴァンガードコラム』バックナンバー 第68回

『週刊ヴァンガードコラム』

第68回 『解放せよ!神器が宿す究極の力』

みなさん、こんにちは!第68回となりました、週刊ヴァンガードコラムを書かせていただいております、有限会社遊宝洞・制作の中尾でございます。今週もよろしくお願いします。
 
さて今回は来週2/23に発売となります「竜神烈伝」に収録されているクラン、《ジェネシス》から新たなユニットたちを、その開発エピソードも交えつつ、ご紹介していきましょう。
 
写真
ブースターパック第14弾「竜神烈伝(りゅうじんれつでん)」の商品情報はこちら!
 
《ジェネシス》はかつての大戦時に、同じくユナイテッドサンクチュアリのクランである《オラクルシンクタンク》から新たに派生したクランで、警備や戦闘などを主なビジネスとしている複合企業です。
 
ファイトではソウルを重視するタイプのクランの一つで、《ダークイレギュラーズ》などの他のソウル系クランと異なり、そのコンセプトは(おおむね)大消費大出力!といった傾向にあります。
 
しかしこの「大消費大出力」というのはなかなかに難しいコンセプトであり、ここだけの話、かなりいろいろなものが難航しやすいクランであったりします。以前のコラムでも軽くその辺のお話しをしたことがありました。
 
さてそれでは、今回の「竜神烈伝」で久々の登場となり、現在配信中のアニメ最新18話でも活躍した【神器】のユニットたちを見ていきましょう!
 
写真
→カードの拡大画像はこちら
 
【神器】のユニットたちもまた、《ジェネシス》の類に漏れず大量のソウルを消費し、何かを行なうユニットと、ソウルを貯めるユニットたちで構成されていることがほとんどです。新たなグレード4である「紅蓮の究極神器 ムスペル」も、可変式ではありますが概ね3枚、最大で5枚のソウルを必要とします。
 
綜合警備を主とするだけあり、《ジェネシス》は《オラクルシンクタンク》よりもアグレッシブな能力を持っているユニットが多い傾向にあります。【神器】ではありませんが、「竜神烈伝」では久々に相手のユニットを退却させるタイプのユニットも登場しています。
 
もちろんカードを引いたり、山札を操作したりもお手の物。とにかく大量のソウルがあれば何でも(さすがに呪縛とかはしませんが)できてしまうよ!というクランなわけですが、そこには前述のとおりちょっとした障壁がありました。
 
それは、ソウルに対するアプローチが《ダークイレギュラーズ》のように「いかに増やすか」ではなく「消費」する以上、貯める量自体は他のクランよりも更に多くしなければなりません。しかも《オラクルシンクタンク》からの派生なのでカードも引いてしまう……
 
どう考えても拡大化すればするほど山札が足りなくなる!という事でした。
 
写真
→カードの拡大画像はこちら
 
そこで編み出されたのが【神器】のユニットが特によく持っている「ドロップゾーンのカードをソウルに置く」能力。これならソウルブラストしたカードや、ガードに使ったカードを再利用することもできますし、何より山札が激減することもありません。
 
「慈愛の究極神器 エイル」はこれに特化したタイプのGガーディアンで、異なるグレード2種類ないし4種類を置くとシールドが増加するというシンプルかつ有用なユニット。4種類は最速ではさすがに一工夫しなければいけませんが、2種類はGガーディアンのコストも踏まえれば容易なものです。
 
「潤沢の神器 フレイヤ」のほうはかなり複合的なユニットで、これ1枚でソウルチャージ、アタック、ドローと多角的な運用が可能な強力ユニットです。ソウルチャージにある程度デッキの枠を使わなければいけない構造上、こういうユニットはとても貴重な存在となってくれます。
 
しかしこの「ドロップゾーンから再利用」、とても有用だったのですが……人間、便利になってくると欲が出てくるもので、今度は「最速で最大効率(例えば「真昼の神器 ヘメラ」で3枚ドロップがないとか)が出せないとなんかイヤ」という気持ちになってきます。そのために過剰ガードするのもなあ……というジレンマ。
 
写真
→カードの拡大画像はこちら
 
そこで今回はそのあたりもばっちりカバー、さすが《ジェネシス》、安心の警備保障です。
 
例えば新たなファーストヴァンガード候補である「暁の神器 デイライト・エンジェル」は、ソウルチャージの量自体はそれほどではありませんが内容が吟味できるうえに「残りのカードがドロップゾーンに置かれる」所がミソ。
 
このタイプのユニットは概ね“もったいない感”があるので多くの場合は山札に戻すことが多いのですが、ここはあえてのドロップゾーン。カードの相乗効果というのはやはり楽しいものです。
 
「恵風の神器 フラップ・エンジェル」は定番の効果である「スチームブレス・ドラゴン」の系譜。【神器】に対応している以外はまったくの同系統ですが、この効果も「序盤に無駄なく手札を捨てられる」という側面を持っています。
 
こういった定番どころは使い方の認識度が他のカードよりもはるかに高いため、ピンポイントで収録することでデッキも強化できるし動きもわかりやすくなるしで、良いことづくめの1枚です。ではこのユニットで何を探すかというと……
 
写真
→カードの拡大画像はこちら
 
ユニット名はそのままに、新たな姿となって再登場した「叡智の神器 アンジェリカ」です!その能力はソウルチャージとカードドローを同時に行なう、サポート系の王道といったタイプのものです。
 
彼女の能力もドロップゾーンが増やせますし、自身でソウルを貯めることもできます。登場した時の効果は特に強力で、コストどころか何ならメリット効果で追加のカードを引くことができてしまうのです。
 
実は彼女、最も議論した箇所がユニット名だったりします。これは以前の【神器】が彼女を起点として、様々なユニットが「ブレイクライド」および「クロスライド」をする、というコンセプトを持っていたためです。
 
既に「今世の神器 ヴェルザンディ」という「ストライドスキル」を持つユニットがいますが、やっぱりアンジェリカがいるなら昔のユニットとも合わせてみたくなるのが人情ってもんです。そんなわけで、ユニット名は以前のまま「叡智の神器 アンジェリカ」となりました。
 
写真
→カードの拡大画像はこちら
 
そしてアンジェリカからブレイクライド改め“超越”するのは、今回の目玉ユニットであるグレード4、その神格をさらに発揮したGユニット「全能の究極神器 ミネルヴァ」!
 
とんでもない量のソウルを必要としますがその出力は折り紙付き、以前の彼女をそのまま強化した……とだけでは言い表せないほどの強烈な全面再攻撃&合計5ドライブ!前述の「フレイヤ」のようなアタッカーも再攻撃でさらにパワーアップできます。
 
切り札からサポートまで、ばっちり揃った「竜神烈伝」の【神器】、ぜひ使ってみてくださいね!
 
さてさて、週刊ヴァンガードコラム、いかがだったでしょうか?お楽しみいただけたならばうれしい限りです。
よろしければ、是非Twitterなどで感想やご意見などをつぶやいていただけますと幸いです。

それでは、また来週。
スタンドアップ・ヴァンガード!

↑ページのトップへ

中尾 宗也なかお むねなり

さまざまなゲームのシステムデザインを手掛ける、有限会社遊宝洞にて制作を担当。『カードファイト!! ヴァンガード』では、カードデザイン・開発に携わる。

遊宝洞 中尾氏

最新の記事はこちら

↑ページのトップへ

ページの先頭に戻る