『週刊ヴァンガードコラム』バックナンバー 第30回

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第30回 『Gガーディアンとヒールトリガー』

みなさん、こんにちは!第30回となりました、週刊ヴァンガードコラムを書かせていただいております、有限会社遊宝洞・制作の中尾でございます。今週もよろしくお願いします。
 
さて今週は、「大ヴァンガ祭2017」で先行発売となります「ファイターズコレクション2017」に収録されているユニットたちから、Gガーディアンとヒールトリガーの開発エピソードを紹介していきたいと思います。
 
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「ファイターズコレクション2017」の商品情報はこちら!
 
今回の「ファイターズコレクション2017」の企画コンセプトは前回のコラム第29回でお話ししたとおりです。GRである「GB8」は基本的に長期戦を見据えたカードではありますが、それにしてもGゾーンの表のカード「8枚」というのはなかなか大変なものです。
 
Gゾーンを表にするコストを持っているGユニットを積極的に使っていき、かつGガーディアンを2回コールしたとしても、3回目の超越時で表のカードが8枚になり、その次のターンでやっと御降臨……というのはいかにも偶発的な長期戦でしか達成できません。
 
そこで、より“狙える”ための要素として、「ファイターズコレクション2017」のGガーディアン達にはすべて「Gガーディアンを1枚表にする」というコストを持たせることになったのです。
 
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ところがこの「表にする」コスト、そのまま運用するとファイトが大変なことになってしまいました。
 
【ジェネレーションブレイク】の数字は、ほぼファイトの進行度にイコールと言ってもいいものであり、数字が大きくなるほど能力のパワーも高くなっていく傾向にあります。前回お話しした“Gガーディアンの攻撃的側面”はこれが加速することです。
 
ただ単に「表にするコスト」をつけると、この進行速度が倍になります。倍になること自体にも問題はありますが、もっと大きい問題は、倍になることを前提にすることはできないにもかかわらず、想定しなければいけなくなることです。
 
ちょっとややこしい言い方になっていますが、要は最速でGB3が達成できるようになるものの、最速でGガーディアンをコールできるどうかはわからないため、デッキの構築難易度やファイト中のライドや超越の判断が難しくなりすぎたのです。
 
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そこで、「ファイターズコレクション2017」のGガーディアンたちにはすべて「GB1」がついています。これによって先ほどの問題を解決しつつ、さらに大きな効果を出すことが可能になりました。
 
余談ですがこの【ジェネレーションブレイク】を持つGガーディアン、実は最初期から存在していました。それが「メタルエレメント スクリュー」。でも彼(彼女かも?)のテキストには「GB1」とは書かれていません。
 
これ実は、当初は「GB1」でした。でも、スクリューは「ファイターズコレクション2016」……つまりGガーディアンのお披露目と同時に出たユニットです。このタイミングでGガーディアンに「GB1」はさすがに時期尚早、わかりづらいだろうということでテキストに書いた経緯があったりします。ジェネレーションブレイクは、ガーディアンサークルにいるGユニットの表の枚数は参照しないからです。
 
「スクリュー」から1年、Gガーディアンもなじみのあるものになりましたので、今回は晴れてテキストではなく「GB1」のアイコンになったのです。(もちろんイグレインさんのことも忘れてはいませんよ)
 
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そして今回の「ファイターズコレクション2017」で追加された新たな要素が、「効果持ちのヒールトリガー」です。効果は現時点で全5種類。Gガーディアンと対になっているイラストがとっても素敵です。
 
このヒールトリガーは、企画段階で最も議論が白熱しました。どんな能力をつけるか以前に、そもそもヒールトリガーにさえ能力をつけていいものか。もちろんごく一部の「サニースマイル・エンジェル」のような前例もいます。
 
効果付きトリガーというのはかなり上級者向けのカードになりやすいのです。ファイト全体の情報量もそうですが、おおむねシールドとして使うのが効果的なトリガーユニットに能力がついていると、それだけ判断が多岐にわたりやすくなります。
 
Gガーディアンが登場して以降、ヒールトリガーの主な用途は「Gガーディアンのコール」になっています。ということは、例えば「荒海のバンシー」のようにリアガードとして使うような効果ではそもそも噛み合いが悪いですし、判断の負担も増大しすぎます。
 
そこで、専用Gガーディアンをコールした時に効果が発動する能力になりました。これであれば「今までと違う使い方」をしなくてもよくなります。そして対応するGガーディアンでのみ発動することは、ファイト中の思考負担を大きく減らしてくれたのです。
 
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そのかわりと言うのはなんですが、Gガーディアンの方はこれまで以上に多種多様。中には突然2体退却させてしまう「護天覇竜 インピード・ドラゴン」や、ガーディアンをリアガードに移動させる「癒しの真・解放者 エルリーゼ」など、かなり“攻めた”能力を持つユニットもいます。
 
彼らに限らず、新たなGガーディアンの存在はファイトに大きな影響を与えることでしょう。GB8に先駆けて、「ファイターズコレクション2017」のGガーディアンは今日のカードなど、全ユニットが公開されています。ぜひチェックしてみてくださいね!
 
さてさて、週刊ヴァンガードコラム、いかがだったでしょうか?お楽しみいただけたならばうれしい限りです。
よろしければ、是非Twitterなどで感想やご意見などをつぶやいていただけますと幸いです。

それでは、また来週。
スタンドアップ・ヴァンガード!

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中尾 宗也なかお むねなり

さまざまなゲームのシステムデザインを手掛ける、有限会社遊宝洞にて制作を担当。『カードファイト!! ヴァンガード』では、カードデザイン・開発に携わる。

遊宝洞 中尾氏

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